Interview
インタビュー
ずっと変わらない信念があります。
それは、お客さまに育てていただく
仕事だということ。
篠原 利奈RINA SHINOHARA営業本部長 2008年8月入社
- 前 職
- 医療データコンサルティング会社の営業職
「会社を変えよう」というメッセージが、興味を抱くきっかけに…。
私は専業主婦やパート、派遣社員など様々な経験をした後に、医療データを扱うコンサルティング企業に入社し、健康保険組合や製薬業界を顧客とした営業活動に従事していました。産休・育休からの復帰後、「この会社でこのまま働き続けて、価値ある人間になれるだろうか」と将来のキャリアに漠然とした不安が芽生えるようになって転職活動をはじめました。そして当社のリクルート情報を見かけたのです。
「ジブラルタ」という社名は聞いたことがなかったものの「会社を変えよう」というメッセージが印象に残りました。これまで、私が在籍していた歴史ある会社の中には、「会社を変えたくない」「変えるべきではない」という雰囲気のある企業も多く、それとは全く逆で「どんな生命保険会社なのだろう」という好奇心が湧きました。早速応募し、合格をいただくことができました。
人は「良いことや正しいことを話せばわかってくれたり、
行動してくれたりするわけではない」と学んだ。
入社後、所長として初めて着任した当時の営業所メンバーは40代~60代と、全員が年上でした。当時は女性マネージャーもいなかったので、違和感もあったと思います。そして、“ぽっと出”が所長になったわけですから、当たり前です。マネジメントには苦労しました。
世代も違えば、正しいとか、当たり前の定義は違います。自分の「べき論」を振りかざしたくなる気持ちと戦いました。振りかざすと自分は気持ちが満たされるかもしれない。でも、相手の気持ちや行動が変わらなくては全く意味がありません。心理学やマネジメントの本を読み漁ったり、様々なタイプの成果を出している先輩に自分からアポイントを取って話を聞きに行ったり、マネジメントする、というよりはどうしたら目の前の社員のお役に立つマネージャーになれるかに必死でした。
「褒める」と「叱る」は色々な理論があります。正解はない、というのが今のところの私の結論ですが、マネジメントの際の重要な場面であることには間違いありません。私の場合は、社員のご家族・友人・恋人とも時には関わって、「〇〇さんはここがすごい!この目標を達成したらこんな未来が待っているんだ」といった話を共有したり、人間関係を俯瞰して見ながら、メンバー本人が一番モチベーションアップにつながる人からメッセージを伝えてもらうようお願いしたりなど、一人ひとりを取り巻く環境を見極めてコミュニケーションを図るようにしてきました。当社ではご家族の方が参加できる社内イベントもありますので、そういった場でのご家族の方との交流は、私にとっても貴重なものになっています。
人は正論や良いことを話せば動いてくれるわけではありません。私からしたら正しく、厳しい指摘でも聞き入れられない時もあるのが人間です。褒めるのと同じでどなたかを巻き込むのか、また、自分が手厚いサポートすることが一番いいことなのか、見守ることがいいのか、これに正解はないと思います。ただ、どれが相手にとっていいことなのかを悩む、考え尽くす、ことがマネジメントには大切だし、なにより、仕事の場ですからどちらが成果を出せるか、お客様に喜んでもらえるか、の視点を忘れずにコミュニケーションを取ろうと意識しています。
こうしたスタンスを貫いた結果、メンバーから「篠原さん、聞いてください」と相談を受けることが増えていきました。「叱ってください!」という声がかかることもあります(苦笑)。私自身は全て具体的なアドバイスを返すわけではありませんが、話をしっかり聞くことに徹すると、それだけでメンバーは自分自身を見つめる機会となり、自主的に前に進もうと思ってくれます。
マネジメントは「自分を成長させてくれる機会」だと思う。
マネジメントを「人材管理・育成」と言い換える方もいます。「育成」という言葉が私は苦手です。そもそも上から目線ですし、育ててもらっているのはこちらだからです。
営業職をしていた頃は、大切なことはお客様が教えてくれました。私はジブラルタ生命に転職して、すぐにご契約をお預かりした高校時代の親友に、自分のご契約の中で一番に死亡保険金をお支払いすることになってしまった経験をしました。闘病生活は6年でしたが、その間にもこの生命保険業界、生命保険という商品、担当である私の価値や役割をお客様である彼女から一番学ばせてもらいましたし、受取人であるご両親とはそれからもずっとお付き合いが続いていて、ご両親からも学ぶことだらけです。
先日はそのご両親から、私がいつもお邪魔する時に入れていただくコーヒーをいつも「美味しすぎる!」とお代わりをお願いしていたら、コーヒーマシーンから、コーヒーの粉、フィルター、コーヒーのカップ、と、使っているものとすべて同じものをいただきました。「コーヒーの粉だけあげても、その方がマシーンを持っているか、わからないでしょう。差し上げた時、それが到着した時にすぐに使える状態にしてプレゼントはあげないと意味がないし、そこまで想像できることがリーダーたる人よ。」
マネージャーになってからも、私が特別な何かを教えているわけではありません。いつも目の前のメンバーから学ばせてもらっているのです。マネジメントはオーケストラの指揮者の役割に似ているかもしれません。例えばバイオリンとパーカッションなど、全く異なる楽器の演奏者同士で意見を合わせるのはなかなか大変なことだと思います。そこを指揮者が個々の良さを引き出してハーモニーをつくりあげていきますよね。「マネジメントしよう」という意識ではなくて、一人ひとりの個性や考え方に任せながら、逆に組織におけるマネジメントを学ばせてもらっているという認識です。
育児に関しても子育てをしているというより、“親育て”をしてもらっているなと感じます。私には娘が一人いますが、私の仕事ぶりには誰よりも厳しく「ママは言葉が足りないからなあ。ママが思っていることは、もっとメンバーにちゃんとわかるように伝えるべきじゃないの?」などと口出ししてくるほど。まるでマネージャーのようです(苦笑)。ちなみに私が営業本部長に就任することが決まった際は「やっと私の指導の成果が出ましたね」と、まるで自分のおかげかのように誇らしげでした(笑)。子どものほうが大人だなと思う瞬間は多くありますし、まっすぐに物事を見ることが出来るからハッと気付かされることばかり。
娘のような“次の世代”に“つなげる”という視点で考えると、我々大人が活き活きと働いている姿をみせることが、子どもたちに「働くって楽しいことなんだ」「大人って面白そう」と思ってもらえるきっかけになり、将来の社会のイメージにつながっていくのではないでしょうか。
私は生命保険の仕事が本当に大好きで、さらにLCという仕事は「なんていい仕事だろう」と心の底から思っています。営業本部長退任後は、“生涯LC”として生命保険営業をできればと考えています。この会社には、年齢を重ねてもこの仕事を自分のライフワークとしてイキイキと向き合っていて、尊敬できる方がたくさんいるんです。
私もまだまだ道半ば。女性初の営業本部長とか言われますが、私を超える人がたくさん出てきて欲しいし、そんな会社にしていきたい。ジブラルタ生命で働く全員が誇りを持てる会社、誇りを持てる社員を増やしていく、それが私の使命だと思っています。
篠原 利奈営業本部長2008年8月入社
入社後、所長を8年間、支社長を5年間経験。2023年に営業本部長へ就任した。入社時に1歳だった娘は高校3年生となり、大人同士の会話ができる間柄に。お互いに相談事をしたり、励まし合ったりしている。将来の夢は、娘と一緒に宇宙旅行へ行くこと。