ボランティア・スピリッツ賞(アワード)

ジブラルタ生命・プルデンシャル生命・PGF生命ほか主催/文部科学省後援
PRUDENTIAL SPIRIT OF COMMUNITY(通称:SOC)
ボランティア・スピリット賞(アワード)

【ボランティアって楽しい!】

入江晶子さん(18歳)※2014年4月掲載時点
第17回 ボランティア・スピリット賞 SOC奨励賞受賞

私の背中をポンと押してくれた母のコトバ

初めてのボランティアは、中学1年の時。一人暮らしの老人のお家に、お花やお弁当を届けてお話しするという活動でした。学校でボランティア募集のチラシが配られ、友だちを誘ったら「行かへん」って言われてしまって。諦めかけてたんですけど、母に話したら、「友だちが行かへんのやら、尚更、行ったらいいんちゃう」「自分が行って、ボランティアがどんなものか、みんなに教えてあげたらいい」って。行ってみたら楽しくて、人見知りだったのに自分が段々変わって、それで学校でも友だちが増えたんです。月に1回くらいのペースで中学3年間続けました。

大学に進学後も活動は続けると語る入江さん。
2013年12月の全国表彰式にて、お母様と。

大好きな地元のデカンショ祭り(兵庫県・篠山市)のボランティアは、中高6年間やりました。倉庫から提灯や椅子を運びだす力仕事が大変で、暑い中、朝から夕方まで三日間かけて設営するんですが、これも楽しくて。準備のボランティアなので、お祭りが始まった途端に私の中ではもう終わちゃってて、お祭りの最中も「これ、自分が運んだし」って見てるのが楽しいですね。
そんな中、故郷の祭りに「行きたくても行けない」というお年寄りの声を知り、みんなにデカンショ祭りを楽しんで欲しくて、高齢者や障がい者のための優先席の設置を企画しました。この企画を弁論大会で発表したり、新聞に投稿したり、市役所に提案書を出したり働きかけて、やっと昨年、スロープ付きで見晴らしの良い優先席の設置が実現できたときは嬉しかったです。

社協との出会い

高校にきた案内で、ボランティア養成講座を受講すると社会福祉協議会(社協)の「ボラメン・ボラガール」に登録できるって知って、すぐに申し込みました。週末や長期休みを利用して、イベント会場の簡易託児所でお手伝いしたり、障がいをもった生徒さんに勉強を教えて交流したり、他のイベントでは着ぐるみに入って子どもと戯れたこともありました。たくさんやりすぎて、どんなボランティアをしたか全部は覚えていないくらいです。
勉強を教えるボランティアでは、初対面で警戒されたこともあったんですが、段々に慣れてくれて、結果的にはとても楽しい時間を過ごすことができました。その子から暑中見舞いの葉書をもらった時はめっちゃ嬉しかったし、ボランティアをやってて良かったなって思いました。ボランティアをするのに場所が必要なことがあるんですが、そんな時にお部屋を使わせてくれたのも社協でした。みんなに優しい、一番交流できる場所なんです。
この社協との出会いに、とても感謝しています。きっと私みたいにボランティアをしたくても情報がない人がいるんじゃないかと思うんです。だからこそ、社協に就職して、みんなの役に立ちたいって思っています。社会福祉士の資格を取れる進学先を選んだのも、社協に入るためなんです。

活動発表は、当社ロビー(千代田区・永田町)にも展示されました。

受賞して変わったこと

中学の時は、「わたし=ボランティア」が定着していたんですが、高校ではなかなかボランティアについてうまく伝えられていませんでした。ボランティア・スピリット賞を受賞して、学校でも「ゆりのき賞」という賞をいただきました。何年も該当者がいなかったそうですが、私の校外でのボランティア活動を認めてくれたんです。学校のみんなにも「ボランティアがある」ってことを知って欲しかったので、すごくよかったです。

(左)SOC奨励賞を受賞、感激の涙を流す入江晶子さん。
(右)『ゆりのき賞』を手に、デカンショ祭りの会場となる篠山城跡にて

人見知りだけど人が好き☆

自分にとって、ボランティアは当り前な感じで、なんといっても楽しい!人見知りだけど人と話すのが好き、色んな人と出会えるところも好きです。ボランティアって、人のためでもあるんですけど、ほとんど自分のためのような気がします。大学進学で故郷を離れますが、ボラメン・ボラガールの活動は、今後も副代表として続けていくつもりです。ボランティアに興味がある人にも、ボランティアを知らない人にも、ボランティアを知って欲しいし、やってみて欲しい。