安心のライフプラン・コンサルタント
~保険が希望になる瞬間~
岡部 歩
家を売るしかないのか?
保険が活きる条件とは
「生命保険をご検討いただく時間は、ご自身のいままでの人生、これからの人生に対して思いを巡らす、よいきっかけになります」とライフプラン・コンサルタントの岡部歩。お客さまとともに考え、ともに成長するのが自分の流儀とも言います。20代半ばのSさんとのお付き合いもそんなふうにはじまったのですが、お父さまの末期がんが判明して・・・
東京営業本部
シニア・コンサルティング・
ライフプラン・コンサルタント
プロフィール
神奈川県生まれ。大学卒業後、IT系広告会社に勤務し、約3年で営業成績トップを獲得。ジブラルタ生命の所長に誘われ、2010年に入社。趣味は日に1~2時間プレイするゲーム、月に100冊ほど購入するマンガ、映画・アニメ鑑賞。仕事面では最近、特に相続と事業承継の分野に関心を持っている。座右の銘は孟子の「先義後利」(利益を二の次とし、まず人としての道徳を考える)。
「余命3ヵ月と宣告されました」
突然の事実にお客さまも私も・・・
「生命保険を考えている大学の同期がいますよ」
そんな旧知のKさんの紹介で、自転車販売店の店長をしている20代半ばのSさんと知り合いました。初めて会ったときの印象は、すごく礼儀正しいのですがよそよそしい雰囲気で、若干の違和感を持ちました。
「保険を売りつける怪しいヤツって思っているでしょ?」
あえてざっくばらんに問いかけたのがよかったのでしょう。その後は心を開いてくれて、将来の夢や人生の不安といった深いところまで話がはずみました。ご契約のときに「一緒に成長していきましょう」と伝えると、「はい、頑張ります」とうれしそうでした。以後、お客さまとライフプラン・コンサルタントというよりも、仲のよい先輩・後輩という感じで、定期的に連絡を取り合うお付き合いがはじまりました。
1年ほど経った頃です。電話をすると「ちょっと相談があるんです」とSさん。「どうしたの?」「父が急に倒れて入院したんですよ。保険に入っているはずなんですが、母もよくわからなくて・・・」「保険証券とか郵送物とか探してごらん」そんな話をしました。でも間もなく、Sさんから「余命3ヵ月と宣告されました。スキルス胃がんの末期です」という連絡が入ったのです。
まずは保険の確認を!
どん底の状態から一転
「医療費とか大丈夫なの?」と尋ねると、新築の家に引っ越したばかりなので貯金がないとのこと。お父さまは1年ほど前に退職されて、「夫婦で余生を過ごすなら、広くてきれいな家がいい、場所も便利なほうがいい」と、建て替えではなく、退職金とローンで、土地付きの新築物件を買ったそうです。
「だから家を売却して、とにかく父の治療に使うと母は言っています」
Sさんの話を聞いて、即座に「それは絶対にダメ。まず保険を確認しなきゃ」と強くアドバイスして、急いでSさんと一緒にお母さまに会いに行きました。
「お母さん、この家を売ったあと、どこで暮らすつもりなんですか?」
お母さまは、切羽詰まって今にも泣き出しそうな表情でした。「お父さんの生命保険はこれですね?」と、テーブルに置かれた保険証書を確認させてもらいました。
するとリビング・ニーズ特約に入っていることがわかりました。
「ああ、よかった。すぐに保険金が出ます。それにローンを組んだときの団体信用生命保険も使えるはずですから、お金のことはなんとかなりそうですよ」
そう伝えると、思いつめたお母さまの表情が一転して前向きなものに変わりました。
残された日々を安らかに過ごす・・・
ご家族の想いを最後まで支えたい
ただ、お父さまには末期がんと告知されていないので、直接、契約内容を確かめることができません。そこで、「大丈夫ですよ、私がお手伝いします」とお伝えすると、予想だにしない勢いで御礼を言われました。そのとき胸が熱くなるのと同時に、指先がしびれるような感覚を覚えました。今回はたまたまサポートすることができましたが、保険の受取人とそのご家族と密な関係継続が保険を活かすには必須なのだと気づきました。
このとき以来、私は必ずご契約者さまのパートナーの方にも同席をお願いして、保障内容についてご説明するようになりました。お会いできないときには電話で、電話できない場合にはご契約者さまに「私の名刺をお渡ししておいてください」と念押ししています。「何かあったら必ず私に言ってください、ここに連絡してください」とお願いするのです。
当時、Sさんは婚約中でした。「結婚式までは生きていてほしい」と願っていたのですが、残念ながら式の2ヵ月ほど前にお父さまはお亡くなりになりました。「でも父が余命宣告から10ヵ月も頑張ってくれたおかげで、愛しているとか感謝の気持ちとか、きちんと伝えることができてよかったです」と振り返っています。
お父さまの生命保険がお母さまとSさん、そしてご本人にとって、大切な残された日々の「心の支え」となり、その安心も手伝って長く生きられたのではないかと、勝手ながら想像しています。